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【禁聞】杭州ゴミ焼却場建設抗議 当局暴力で鎮圧

2014年05月16日

【新唐人2014年5月16日】10日夜、浙江省杭州市余杭区中泰郷の住民が、現地のゴミ焼却場建設に反対して抗議活動を起こしましたが、当局に暴力的な鎮圧を受けました。抗議に参加した住民3万人と5000人の警察が衝突し、多数の死者や100人以上の負傷者が出ました。当局はこの鎮圧についての情報を封鎖しており、メディアも報じていません。ネットユーザーが投稿した負傷した住民の写真も削除されています。

 

今年4月、浙江省杭州市当局は、西部に位置する余杭区中泰郷のゴミ焼却発電施設の建設も含む、2014年の重要プロジェクト計画を発表しました。この「九峰ゴミ焼却発電所」プロジェクトでは、第1期の1日当たりの焼却量を3200トン、第2期の焼却量を5600トンと計画しており、アジア最大のゴミ焼却発電所と呼ばれています。

 

発電所によるダイオキシンなどの発癌性物質が、半径12キロメートル50万人の健康に影響を及ぼす可能性があること、また、発電所付近には複数の杭州市の水道水の取水点があるため、住民による大規模デモ抗議が4月の終わりから行われています。この期間、警察の制圧に遭い、多くの負傷者や逮捕者が出ているにもかかわらず、抗議の規模は拡大していきました。

 

5月9日、余杭区政府のウェブサイトでは「九峰プロジェクト」は法的な手続きや民衆の理解を得るまでは着工せず、「九峰鉱区」もプロジェクトに関連する全ての作業を停止すると発表しました。

 

一方、地元のネットユーザーが伝えた情報によると、5月10日、浙江省長の李強氏が余杭区にやって来て、焼却施設は必ず建設すると強調しました。当局のこの強硬な姿勢は民衆を激怒させ、数万人が街頭に集まり、建設停止を求めました。当局は数千人の警察を動員し、暴力で民衆を鎮圧しました。

 

浙江省杭州市余杭区中泰郷 村民

「政府は不公平です。官僚は態度を表明していません。表明すればこの事は解決出来るはずです。騒ぎは収拾がつかず、殴り殺された人もいます」

 

地元住民によると、10日、現場には大勢の住民と警察が集まりました。警察に殴られ、住民が重傷を負ったため、憤怒した人々がパトカーをひっくり返しました。

 

浙江省杭州市余杭区中泰郷 村民

「2人死んだそうです。重傷を負い、すぐ病院に送ったが、死んでしまったそうです。警察と民衆が衝突し、夜は人でごった返し、入れませんでした」

 

地元当局はゴミ焼却発電所建設の為、大規模に警察を動員し、暴力による鎮圧をするだけではなく、夜間、建設に反対する市民に対し嫌がらせをしています。また、管轄内の教師、学生には、権益保護署名に参加しないよう求めるショートメールが送られてきたそうです。

 

フリーライター 陳樹慶さん

「民生に関わる多くの事を民衆と話し合ったことは一度もありません。官僚の一言で決まるのです。事情を知らない状況下で、民衆は危険を感じ、利益が損なわれると感じて、抗議を起こすと、暴力で鎮圧するのです」

 

浙江省のフリーライター・陳樹慶さんは、中国共産党は「テロと暴力には厳しい打撃を与える」とずっと叫んでいるが、実際は当局の暴力行為がさらなる暴力と流血を造り出していると指摘します。

 

フリーライター 陳樹慶さん

「中国大陸において、民衆が直面している最も大きな暴力テロは、正に中共当局と政府です」

 

10日の鎮圧に、杭州市当局は特殊警察部隊を出動させており、シールドと催涙ガスを使用したうえ、現場周辺の全ての通信を遮断しました。また、厳しく情報封鎖を行い、ネットの書き込みや投稿写真を削除。メディアは一斉に沈黙しています。一部のネットユーザーがネット封鎖を突破し、現場の写真をネット上に掲載しました。情報によると、すでに複数の死者が出ており、数十人が病院で救急治療を受けています。

 

11日朝、余杭区政府新聞弁公室が公式ミニブログ(微博)において、余杭区裁判所、検察院、公安分局、司法局など4部門の合同通告として、「一部の人が地元市民を煽動して高速道路を占拠し、警察に暴行を加えた」と発表。参与した民衆に対して自首するよう呼びかけていますが、市民らは真実をねじ曲げているとして、怒りをあらわにしています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2014/05/12/atext1109168.html(中国語)

(翻訳/赤平 ナレーター/村上 映像編集/工)

 

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